ギター耳コピ・実践編:「弾く」

実践編「弾く」

しっかり聴いて、前項の「聴く」の4項目に気が付いたら、
その音をギターで探して弾いてみましょう。

どこかわからない?

大丈夫です。
最初は誰でもわからなくて当然です。
とりあえず「この音かな?」と思えるあたりを、
片っ端から弾いて、同じ音を見つけてみましょう。

全然見つからない…、
どの音かもわからなくなってきた…という場合、
それはまだ、聴いた音が本当にあなたの耳に入りきっていません。
一つ前の「実践編・聴く」に戻って、もう一度正しく聴き直してみてください。

この繰り返しこそ耳コピーの基本でもあり、全てでもあります。
正しくその音を聴き、それをしっかりとインプットして、
その音を出してみる。これを繰り返しているうちに、
聴いた音が出せるまでの時間が、どんどん短く、
そして正確になっていく事に気が付くはずです。

最初の一音、出せましたか?
音の長さ、ピッキングの強さに意識をして弾いてください。

ここからはパズルのようなものなのですが、
その前に、その最初の一音が6弦や1弦の音だったら、
「これは太い弦の音だから6弦かな」「一番高い弦の音だと思うから1弦だ」
という具合に、すぐに目安もつけやすいのですが、
例えばそれが2弦、3弦あたりのポジションの音だったとしましょう。
判断がつきにくい音の弦ですね。
ここで、耳コピーが苦手な人は行き詰まってしまいがちです。

でも、大丈夫です。

そのまま次の音を探して、弾いてみてください、
そしてまた次の音を探して、弾いてみてください。
そうしてどんどん「次」へ繋げていきます。
ギターのポジションも繋がっていきます。
そしてそれは次第に「リフ」や「フレーズ」という形となっていきます。

そこで、その出来上がりかけていたフレーズが、
途中でもし不自然なポジション移動になったり、
自分が弾いている音が原曲より高かったり低かったり感じたら…?

例えばこうです。

A君は、まず最初の一音を聴き取って音を出しました。
「2弦か3弦っぽい音だから、この音に間違いなさそうだ」
選んだのは2弦の8フレットのG音です。
次の音へと繋げて、次第に原曲通りのフレーズになっていくうちに、
「あれ?これ以上高い音が近くになくなってきたな…」
「次の音を弾くにはフレットがかなり離れていて弾きにくいぞ…」
ここで、考えを一度改めます。
2弦の8フレットのG音は、3弦12フレットでも同じ音です。
「3弦の12フレットから始める方が正しかったのかもしれないな…?」
A君は、3弦の12フレットスタートでもう一度音を探してやり直しました、
結果、それはフレーズ内で無理な移動をすること無く弾けるポジションでした。
試しにA君は例のyoutubeでコピー元の動画を探してチェックしてみます、
すると、途中で変更した3弦12フレットあたりのポジションと同じ場所で、
そのギタリストも弾いている事がわかりました。

上記はひとつのたとえ話ですが、
「ダメなら違う弦で試してみる」
それを繰り返す事で、どんどん慣れていきます。
そのうち、一発で正しいポジションを見つけられるようになってきます。
最初は多少間違っていても構いません。
「違ってた」「2弦だと思ったら3弦だった」
それに気が付く事こそが大切なのです。

これを繰り返してください。
おかしいと感じたらA君のように、
一番近い弦の同じ音から、別の運指でそのフレーズを弾き直してみてください。

行き当たりばったりの方法に思わるかもしれませんが、それは違います。
一回目から初心者が「その音」「そのポジション」を一発で見極められる方法、
そんなものはありません。
誰も皆、最初は手探りです。
その手探りの過程で、多くの発見があり、学びがあるから、
いつしか最短のルートで音を拾う力が身についてくるのですから。

あなたがコピーをしているその曲が、
youtube上などにあるなら、その「答え」もどんどん利用しましょう。
そのうち、答え合わせなど必要なくなる「耳」と「勘」が身に付きます。
しっかり「聴いて」それを弾いてみる、その繰り返しを続けさえすれば、
その音が3弦なのか、2弦なのかもわかるようになってきます、
場合によっては、どんなギターで、どんなアンプで弾いているのか、
それすら確信を持てる耳が身に付くようになってきます。

その為に、まず一番大切なのが「聴く」ことなのです。

聴ける人=弾ける人、になります。
「その音」が出せます。

ですので、決して聴く事をおろそかにしないでください。
そして苦戦しながらでも、
「その音」を忠実に出せるようになるまでトライしてください。

そうすれば必ず耳コピーはマスターできます。

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